「私って、イヤなことがあっても
ひと晩寝れば、忘れちゃうんですよねー」


って言う人多いけど

僕は忘れない!
「どうしようかなぁ」ってレベルの悩みは
散々周囲に言いまくって、
翌日「あの件どうなった?」って聞かれたら
「( ・Д・) エッ?なんのこと?」だけど

「イヤなことされたこと」は忘れない。
忘れられない。

(女優だったら、役を抜けきれない!)
心の奥底に押し込めても、
夢に出てきて、歯ぎしりギシギシ。


イヤなことじゃなくても
トラブルが起きた時の態度
今後の仕事のために、ファイリングしてるもん。

ポジティブで、
腹にイチモツも、裏表もなければ
人に好かれて、もっと幸せになれたのでは!?

でも無理!自分の幸せより
相手の不幸を願ってしまう!


映画評論家の町山智浩さんが
この映画のポスターは
「看板(ビルボード)の<裏側>を
載せてるんですよ」とラジオで教えてくれて

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なるほどーーー。

『スリー・ビルボード』

アメリカ南部の田舎町の
大通り沿いに放置されていた看板に
突然現れた警察署長への抗議メッセージ

7カ月前に娘がレイプされた後
焼き殺された母親ミルドレッドが
なかなか進展しない警察の動きに
腹を立て、広告を買い取ったの。


復讐には、鉄髄をくだせ!
80~90年代のアクション映画でもなく
憎しみの連鎖を断ち切って
「赦す」ことが大切だ!

2000年代の世界へのアンチテーゼでもなく

そうだよ!そうだよ!
人間、悲しみや怒りが
ひと晩寝て、簡単に消える訳でもなく

どんな人の言葉も届かないし
ほかの人の事情なんて知ったこっちゃない!

負の感情は、
ノーブレーキ!ノールール!

人間の「裏側」どころか
復讐でも、赦しでもなく
もう、予測不可能なほう
どんどん暴走して行って
ハラハラハンパない!

そして、その間に挟まれる緩さに
緊張感の糸が切れて
ついつい笑ってしまうんだけど。

子どもが殺されて、あぁ、父親は
別の女との生活に逃げることができても
母親は、後悔にさいなまれ
地獄の火に焼かれるしかないよなぁ。

それでも、復讐のモンスターでもなく
ふとした瞬間に人間味をあらわにする
フランシス・マクド―マンドが凄すぎて
二度目のアカデミー主演女優賞確実でしょ。


対する、バカで、差別主義で暴力警官の
サム・ロックウェル
(彼も助演賞最有力!)
そんな彼が、本当ささいなことで
(オレンジジュースのストロー!!!)
しかも、えっ?!あの脇キャラが
こんなとこで!!!
彼に影響を与えるとは!!涙!!
(ネタバレになるから書けない)

誰が観てもヒーローな
イイ役を演じるキムタクやトム・クルーズが
人気者なのは当たり前だし
そして、そんな「正しい」彼らに
周りが影響されて、変化していくのは
カタルシスありますよ。

だけど、この映画は
本当ね、変われない変わらない
しかも腹にイチモツニモツ
裏側真っ黒な人たちが出てくるんですよ。


そして、彼らの行動がハッピーでもなく
正しくなくても

彼らの未来を願ってしまうのはなぜ?!
清々しさが残るのはなぜ?!

先日「吉岡里帆が、
視聴者をイラつかせる役を演じて
この先の役者人生が不安だ」みたいな
ネットニュースが流れてたけど
「大きなお世話っ!」

その役が、いい人か悪い奴か
正しいか、正しくないかなんて関係ない!

クセのある登場人物たちの
心が動いていく姿に
僕は魅了されて、愛しくてたまらなくなる~。


脚本!演技!大人のドラマを観た~。
ひと晩経っても、この映画の彼らが気になるよ~。