俳優、高嶋政宏さんのエッセイが
想像の遥か彼方上をいく内容で。

最近、語っていたSM愛
テレビ用のソフトなもんじゃなく、
かなりのガチ仕様。
とうとう我慢できなくなったのか?!

隠したい、やめたい、
なくしたい、治したい
それでも抑えられない!!
あふれでてくるものが
「個性」だと思うのだ。

僕が10代のころ、
異業種の人が
小説家や監督デビューしたり
渋谷系ブームや
「ハリウッド浅くない?
私は映画は単館系しか観ないんで」
とにかくみんなが
「私(俺)って個性的でぇ」と
言ってるのが羨ましくて
人と違う「個性」なんて要らん!!!
この「ゲイ」という自分のタグを
取りたくて、隠したくて
なくしたくて。


カータンが薦めていた
『LOVE,サイモン 17歳の告白
レンタルが始まったので
やっと観られた!!!

現代のアメリカの高校生ゲイは
カミングアウトしまくって
突然、机の上や道端で、
ビヨンセやガガを歌い踊りだしたりして
青春を謳歌してるのかと思ってたら…。

「僕はサイモン、君の同じく
僕の人生は平凡だ。
でっかい秘密があるけど。
僕はゲイだ」



いや、日本だって、
いまだ多くの人が、ゲイであること隠して
生きてると思うし

正直、「カミングアウトすべき」とか
その辺はわかんない。人それぞれ。

この映画の中にもあったけど
「俺は女が好きだ!」
「私は男が好き!」って異性愛者は
わざわざ宣言することもないし
逆に、ありのままをさらけ出してる訳ではない。
みんないろんな顔を持って
人間関係を築いてる。
どうしてゲイやレズだけが、
「告白」して、そんな自分を受け入れて!
こんな僕でも愛して!と
望まなきゃいけないんだ?!

別に親に隠し事あっても
受け入れられないことがあっても良くない?!

僕は、堪え性がないのと
(オープンにしてなかったのに!)
その言動から、もうバレバレで、
それでも、みんな当たり前のように
接してくれるから、楽しくやってるけど
あぁ、できることなら
バレずに生きていたかったなぁ、と
思うこともいまだにいっぱいあるもん。


友だちや親に「ゲイであるかどうか」
話すか話さないかなんてどうでもいい。

別に、みんなとわかり合わなくていいから
何者でもない僕に気づいて、
わかち合おうと、手を伸ばしてくれる
抱き寄せてくれる、
一人に出会いたくて。

ゲイだと確率的に、絶対数的に
それは難しいんじゃ?てことに
絶望してた。
ノンケを好きになっても拒まれる!
傷つくだけだ!
温かい友だちや家族がどんなにいても
この世で一人きり?って、悩んでた。
(それを見つけた春牧は
だからこそ尊いのだ!!)


この映画のサイモンも、
自分がゲイであることがバレることより
メールでやりとりしてた「ブルー」を
失うことが一番怖かった
んだろうなぁ。


なんかね、50を前にしたおじさんが
青春の後ろ姿を思い出して、
いや、そのど真ん中にタイムスリップしたかのように
胸がキュンキュン痛くなったよ。

みなさんにもぜひ観てもらいたい!!


変態紳士
髙嶋政宏
ぶんか社
2018-10-10