そんなネタバレしません!!
むしろ、小説から逸脱してる。

『流浪の月』

久々に表紙買い!
いや、本屋大賞取って、話題になってたのは
知ってたけど、チラッと知ったあらすじで
うわっ、苦手なカテゴリーだ…('д` ;)って。

でも映画化が決まり
新しい帯に…主演二人の宣材写真。
松坂桃李の目
僕に問いかけてる!「読め!」と。

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ファンの人に申し訳ないのだが
今まで松坂桃李さんの魅力がわからず
(『梅ちゃん先生』が苦手だったのだ。
まぁ、それはヒロイン像にだけど)
出演作もそんな観てなかったのですよ。
でもね、読み始めたら、
もう彼のために書いた本なんじゃないか?!

すごく綺麗な顔
暗く深い黒目、つなぎとめられない視線
細く薄い体、血管の浮き出た細い手
外見、風貌、佇まい

あらゆる描写が、松坂桃李が演じるべき!
矢印がハッキリと指し示してるんじゃんか。


更紗も広瀬すず!!これまた適役!!
(言葉足らずで、安易な言動に
ちょっとイラつくところ
そして殴られても、立ち上がる強さも)
まだ配役発表されてないけど
更紗の彼氏・亮は、同名のせいか
吉沢亮くんを思い描きながら読んじゃった。

(今の邦画のキャスティングなら
同じ「りょう」で成田凌か)

あっ、思い出した!
松坂桃李はさ、
映画『ピース・オブ・ケイク』での
ヒロインの友だちのゲイ役がさ
それがマニュアル通りの
毒舌で陽気な「オネエ」演技でさ

(監督の演出のせいなのか?)
松坂くん!あなたならもっと違う
アプローチできるでしょ!と
そこで、ちょっと興味なくなったんだ。

それと同じように、今の世の中
「多様性!ダイバーシティ!多様性!!!
うるさくない?!

聖火ランナーの最後は大坂なおみさんですよ!
棟梁も、女性の真矢ミキさんですよ。

(開会式見てないので、ごめんなさい
実際、多くの人が感動してるのに)
こんなにコンプラにも気を遣って
多様性掲げてやってるんだから

お前ら、黙っとけ!って
「上から目線」に感じちゃう。

ほら出た!マイノリティの被害者意識高っ!
って訳じゃなく、これはあくまでも
僕一人が性格悪いから感じてるんで。

でも、オリンピックで
そんな素晴らしいことしてくれてるのに、
同性婚も(する相手がいない!)
夫婦別姓選択制(する相手がいない!)
都立高入試男女別定員制も(子供もいない!)
現実は、何ひとつ認められん!

「もう、自由にしてください」
中途半端な理解と優しさで
わたしをがんじがらめにする

こんなに思いやりがあふれている世界で
これほど気を遣ってもらいながら
絶望的にわかり合えないことを
思い知らされるばかりだ。


ハズレ、レールから外れた自分

この小説の二人のように
何歳になっても拭えないよ!

だから、僕は家族や恋愛というより
そんな外れた自分を、
ずっとつかんで放さないでいてくれる、
握ってくれてる手が欲しいんだ!!!


そんなことを痛感した本でした。

流浪の月
凪良 ゆう
東京創元社
2019-08-29