今日はアメリカから来た友だちに会ったの。
帰国の目的が、好きなアイドルの舞台鑑賞。
要はおっかけですよ。恋は盲目。
そんで弾丸のように彼女は戻って行くんだけど
あたしたちは、いつこの道を下りるんだろ……。

彼と出会ったのは、父が死ぬ少し前
「何もかも終わり」と人生に諦めてたとき…


と、ちょっと出だしを真似てみました。
1957年に発表されるや「ヒッピーの聖典」と
若者たちの心を揺さぶった青春小説の金字塔
ジャック・ケルアックの『路上』を
映画化した
『オン・ザ・ロード』

大好きな『モーターサイクル・ダイアリーズ』の
ウォルター・サレスが監督するって聞いて
あたしは、もういてもたってもいられなく
この映画が日本上陸するのを心待ちしてたのだ。
そして、思い入れが強すぎて
今日のあたしの文章は意味不明だよ。
読まなくていいよ(笑)


山田詠美さんの『放課後の音符』からはじまった
あたしの青春は、まだ終わってないや…

いや、「あたしってまだ若いんです!」とか
「俺っていまだ人生諦めてないんだよ」とか
前向きな“青春”じゃなくてね、
むしろマイナス的な“青春”
行き当たりばったりで、無責任で、矛盾だらけで
なにも持ってないのに、すべてを欲しがり
寂しくて、気が狂いそうになるほど求めて。

もう終わらせたいのに、下りれない。

燃えて、燃えて、燃え尽きる。
夜を彩る花火のように。


内省的な若き作家サルは
セックス(3P、乱交、同性愛)
ドラッグを奔放に楽しむ青年
ディーンに出会い、心奪われ
一緒に旅に出るお話。

いまは、母親という唯一の存在(重石)が
ここに、仕事に、引き留めてくれてるけど

旅に出ると、このままどこへでも行ってしまえばいい。
すべて捨ててしまえばいい、

彼といるとあたしは、保守的で、
安定という殻にこもろうとする自分を
解き放してしまいたくなるんだよね。
小さい頃から「やーい、おとこおんな、おかまぁ!」と
言われたあたしは異分子になるのが、
人からはぐれるのが怖くて
まっとうな道へ、マジョリティ(多数派)へ行こう行こうと
思ってた。
他者に「案外つまんないよね」と
「外交的じゃないよね」って言われようが。

でも、いい加減で、不誠実な彼と会って
一緒にいると、「将来」とか「家族」とか
どうでもよくなるの。
あたしにとって彼は
恋人とか友だちとかより、そういう人。
常識とか、年金とか(笑)確かなものがなくても
未来は開けていくんじゃないかなぁ、って。

それさえも、現実逃避なこととは感じてるんだけど
彼といたって確かなものなんてないの
薄々とは気づいているんだけど


燃えて、燃えて、燃え尽きる。
夜を彩る花火のように。


いま、彼にサヨナラしたら
あたしはメールやLINEがしたくて
電話で声が聴きたくて、会いたくて
気が狂いそうになって
、で、電話しても
彼はあたしを失うことをちっとも傷ついてなくて
いつものように笑って応えて
それが、何日も逡巡していたあたしを
さらに傷つけるんだろうな
、とも想像できる。

でも、この映画を観てね
本当に失うものが大きいのは、
彼のほうなんじゃないかって。

そう思えるように、客観的に冷静に見られるよう
早く“青春”を終わらせたいのだ。