“自分探し”“被害者意識の若者”
“田舎の人は善人”“オレ(私)不器用っスから”
“東京からやってきたプライドが高く
いけ好かない女”


そんなキーワードが散りばめられた
ドラマだったら即効、消そう。

(ちなみにあたしは『北の国から』
いや、このドラマを崇拝している40男が苦手です)

あと、『若者のすべて』とか『白線流し』のような
青春群像を今さらあたしが観られるのか?


『遅咲きのヒマワリ』

出演者たちが歌い繋いでいくオープニングから
グッと心をつかまれて

そのまま一気に、主要メンバーみんなが
大好きになったよ。

さすが橋部敦子さんの脚本。

人はやっぱり多面的で多層的で
記号みたいに簡単な性格じゃないよね。


派遣を6年してて(うちの会社もそういう男子
たくさんいるよ)解雇され、
彼女にも振られた丈太郎(生田くんカッコいい!
やっぱり並ぶと弟はフツーの素人の顔だよね)。
地域おこしの職を求めてやってきた四万十市で
彼が一生懸命仕事をやってる姿が良かったし
でもどっかで「雑用」だと舐めてかかってて、
それが隣人の女性の急逝で、責任感じてゆく姿に
それを優しく見守る市役所の面々(松重さんや桐谷くん)も
好感度大。


人によって態度変えたり、愛想良くしたり
時には機嫌悪かったり、尊大な態度取ったり
いつも“いい人”じゃないし
逆に、“悪い”だけの人もいない。
(最近のニュースに出てくる人たちは知らん)

決して、完璧でないふたり、
「雑用と思ってました、生きてくために重要なことでした。
すみません」
と丈太郎も、
そして、街の人の命を預かる重さを知った
かほり(今まで一番かわいい!真木よう子さん)も
「すみませんでした、生意気なこと言ってすみませんでした」
両人とも、ちゃんと“謝って反省する”ことができる人なんだよね。
いや、ここ最近の主人公たちは「自分が正しい!」と
悪気がないからさ
(朝ドラの人たち)
そういう人って成長しないじゃん。

でもこのふたりは優しく見守っていきたいもん。
えへへ、おとなの余裕。

クールな看護師の彩花も仕事はしっかり
でも、家では弱かったり。
香椎由宇って演技こんなに上手かったっけ?
結婚前の彼女を、思い出せない……)

ただ、国仲涼子の(友情出演)もだけど
ましてや(他のドラマの)瀬戸朝香の(特別出演)という
クレジット扱いに
「お前らも、偉くなったのぉ」と違和感あるんだけど
彼女たちも年取ったんだもんね。
(瀬戸さんの場合、ジャニーズ懐柔策か)

あたしも青春真っ只中の彼らの親に近い訳で。
実際、かほりの上司の教授の
「君も臨床に方向転換するチャンスなんじゃ」と
四万十への出向、親心?先輩心として
分かるもん。
下手に自己過信して合わない場にいるなら
ほかの道探したほうがいいもん。
(うちの職場にも何人か言いたかった人がいる・笑)

まぁ、そんなおとなになったあたしも
「どこに進めばいいのか」
「この先には、一体何があるんだろ」

わかんないけどね。

これは観続ける!!!
いや、なにがあるかわかんないけど。