『踊る大捜査線』や『海猿』が
「流行ってんの?んじゃ観なきゃ!」て
浮遊層の顧客を増やしてるのに
もう一見さんをはなからシャットアウトしてるのが
潔い
『SPEC 翔』

ラストの地震速報さえ
当麻のスペックかと思うたよ。


あたしはだーーーい好きな世界です。
このドラマのプロデューサーの植田さんが
「超能力大戦争」なんて
ゴールデンタイムで認可が下りないだろうから
『ケイゾク』の続編って企画書に書いたって
言ってたけど、あたしも連ドラ時の初回を
観たとき、ビックリしたもん。
きゃは!幻魔大戦!
って。
この手の作品の定説で、役の大きさ関係なく
力を持った者が死を迎える切なさも踏襲してるし
青春時代(成人してからも)
白泉社のマンガが好きだった人間には
ドストライクのドラマ!!


『SPEC 翔』

そっか…当麻のスペックは
死んだスペックホルダー(の力)を
蘇生することだったのね。


やっぱりさ、どんな人でも大なり小なり
力を持っていたり、人と違うものを持っている訳で

それを「個性」と大々的にアピールできるか
隠して、隠して、気付かれないように
抑え込むか、人それぞれだけど。


あたしの場合は「同性愛者」っていうのを
バレないよう、「おかま」ってことで
いじめられないよう、必死にごまかしてた。

特定の人以外には、絶対に
自分の口から言わなかったもん。

(今じゃ言い過ぎ?)
どんなに話を振られても頑なに否定してた。
だからね、最近「マリリンはそんなキャラでいいなぁ」て
言われるとね(この治外法権のとこを
会社では、よく羨ましがられたりする)
おめぇ、あたしがどんなにツラかったか
孤独だったか、知らねえだろ!
って。

だから、あたしは「超能力」モノに惹かれるのかしれない。
「俺(あたし)って、“変わってる”って言われててぇ」て
自慢げに話す人は、「人と違う」ことの怖さや
悲しみを絶対知らないと思う。
もちろん、「おかま」ってだけじゃなく
それは「独身」「既婚」だとか「女性」だとか
誰もが持ってる「スペック」でも
「透視能力」や「念動力」の本当の超能力のような
他人から見たら「プラス」なことでも
本人じゃなきゃ、その功罪は分からない。

『世界にひとつだけの花』が、なんで嫌いか分かった!
アレは、芸能界でゲイとして生きてきたマッキーや、
ナンバー1の重荷を知っているSМAPが歌うことに
意味があるんだもん。
何者であるかわかってない幼稚園児や小学生が
最初から「オンリーワン」なんて歌うべきじゃない。

成長とともに「スペック」を持て余し、孤独と戦う姿に
どうしようもなく惹かれるの。

「死者」との“絆”を持てる当麻が
「生者」である瀬文や未詳の面々と“絆”を持てて

「もう孤独じゃない、この左手の力は要らない」って叫びに
それでも「お前の左手は、温かい」って瀬文の言葉に
泣けてきたわよ。

(ニノマエもお姉ちゃんのために、
左手を切断してあげてたんだね。+゚(ノД`)゚+)

あたしは「ゲイ」ってスペックはもう手放せないけど
だって、今日から「女性を好きになれ」なんて
言われても無理!無理!
いまの彼に会って、「もう孤独じゃない」って
分かったから、ほかの誰にこの「スペック」を
どう思われてもいい、これは「負の力」じゃない、

カミングアウトできるようになったんだもん。

もうね『SPEC 天』が待ち遠しくてたまらない。