ケータイにかかってきた電話は
中学校時代正確には幼稚園から一緒)の男友だち。
「8月1日付けで大阪に転勤になった。
引っ越しとかで忙しくて会えないから電話した」

「えっ?!建てた家は?家族は?」
「貸す。みんな付いていくって言うから」
「遊びに行く!関西の友だち何人かが
そっち戻ったし、まとめて会いに行く!
時間はないけどお金はあるから!」


中学校からの友だちグループは
男(5)女(4)混合で(今や独身はあたしひとり)
それぞれの配偶者、子どもたち、
家族ぐるみで何ヵ月に一回
ずーーっと会い続けて来てるんだ。
神奈川県出身っていうのも幸いしてるのかも。
たとえば故郷から離れての上京だと
なかなか地元の友だちに会えなくなりそうじゃん。

それでも「友だち付き合い」っていうのには
努力や気遣いって必要だと思うのだ。

(そんなの本当の友情じゃない!って
言う人もいるでしょうが)

中学校時代、みんな悩みや痛みがあって
それはそれで一生懸命だったけど
親の家から、毎日当たり前のように
向かう教室で、笑ったり泣いたり、
放課後つるんで遊ぶ“時間”から

今は遠く流れて、速さや勢いも違って
みんなそれぞれ新しい人や景色を見て
価値観も変わって、そして“成長”してるんだもん。

だから、あたしはいつでも飛んでいけるよう
うん、これは物理的な距離だけじゃなく
精神的に心の傍に、ね。行けるように
気持ちも、お金も(笑)、時間も遣う。


もちろん、これは中学校時代の友だちに限らず
大学時代や、社会人になって出会った友だち全員。

年賀状だけのやりとりの人も
メールでしか最近気持ちを交わしてない人も
それでも、あたしはやっぱり「この人好き!」と
自分の宝箱に入れた人は
ずっと大切にしていたいし、失いたくない。

一緒にいた頃みたいに、なかなか会えないとしても。

そんなことを思って
いつのまにか、3Dメガネを涙で曇らせてしまった。
「精密なモノです」と上映前に流れていたけど
壊してしまっていたら、東宝シネマズさん、ごめんなさい。

いや、恐るべしピクサー!!!
『WALL-E』が最高傑作かと思ってたら
『カールじいさん』があって、もうそこで打ち止め?
続編に走るのか?と危惧してたら……天井知らず!!
『トイ・ストーリー3』
またもや名作誕生!!!! 
(カミングアウトすれば、あたしは「1」は
なんとも思わなかったのだ)
別に童心に帰らなくても、心は(体も)汚れていても
美しい映像に、当たり前だけど、
素晴らしいストーリーさえあれば
感情は揺さぶられるのだ。

誰に文句言われようとあたしにとって
宮崎アニメは『もののけ姫』まで。
それ以降、彼の信者に「ぽにょの水の中の世界は
終末した世界のメタファーであって…云々」
説明されようが、はぁ、そうですか。
「空を飛びたい!」「共に生きたい!」って
止めどない“あこがれ”に満ちた世界が見たいのだ。


映画やCG、3D、そして「物語」の先に
まだ先に、“あこがれ”を抱かせてくれる
ピクサー、そして
 『トイ・ストーリー3』