あたしの妹は、海外で市民権を取得しており

もう10年ほど異国で暮らしています。

今回、日本の荷物を引き払うために

休暇を利用し、一時帰国してました。

今や、日本のニュースも、テレビドラマさえも

タイムラグなしで、ネットで観られるし、

メールで、いつでもどこでも連絡し合える世界になったけど

幼馴染から学生時代の友人、職場の元同僚まで会って

今生のお別れをしていたのを見ると

あたしには、無理な“人生の選択”だよなぁ。


年子で、小学校から大学さえも同じの妹だけど

世間の兄妹並みの愛情は持ち合わせておりませぬ(*≧∀≦)t

もちろん、小さな頃から、誰よりケンカして、

「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と、誰よりもあたしの名前を呼んで、

ずっとそばで、喜怒哀楽共にしてきた、思い入れはあるけれど

たとえば、「どちらを助けるか、一方にだけ手を差し伸ばせ」と

問われたら、妹より優先しちゃう「友人」が、何人もいる・・・。


あたしは、カミングアウトも含めて、家族には

言わないこともたくさんあるし(バレてたとしても)

逆に、血が繋がってるのに甘えて、我ままし放題

「注がれる愛情」を信じて、疑うこともしなかった。


そんなあたしにリアルだったのが

続けざまなんですが、柴門ふみさんの『家族の食卓』

いろんなかたちの家族のお話のオムニバス漫画。


葬儀の帰途、塩をお互いかけあうことで

“夫婦”であることを実感する話に、憧れたなぁ。

あとね、あたしは、相方とケンカした日も、どんな日も

必ず最後に握手してバイバイするんだけど

それも、このマンガの一夫婦がしてたことのパクリ(笑)

その夫婦は、ダンナさんが単身赴任になってしまったとき初めて

手持ち無沙汰な“手”に気づき、奥さんへの愛を再確認するの。

あたし、ソレ狙ってます (。-言-。)ククク・・

8年越しの壮大な計画っすよ。

いつか離れる日が来たら、そしてあたしに会わない日がきたら

その空いた右手に、あたしの喪失を噛みしめて欲しいの。

我ながら、執念深いなぁ~。


夫婦のお話だけでなく、いつまでの独身の息子に

親が口うるさく、結婚を急かすエピソードも好き。

「オレの人生だ!勝手にさせてくれ!」とうざがる息子に

「あたしたちと同じように、あなたを愛してくれる誰かを

探して欲しい。じゃなきゃ、心配で死ぬに死にきれない」って

母親のセリフ(記憶は曖昧)に。。。。(ノ◇≦。)


収録話のひとつ『トランプの家』

「あーーひどい手。取り替えたーい」

「ダメ!一度配られたカードは取り替えられないの!

それは家族と同じ。家族は神様が配ったカードだから、

それも変更できないの!」

トランプしながらの、こんな親子の会話が

初めて読んだ日から、20年近く経っても忘れられないの。

(*゚ー゚)ゞ すんません。ジョーカーで。


いつも、そして今回も親との別れを惜しんで泣いて旅立つ妹。

親も年が年だし、だったら行かなきゃいいのにぃと思うけど

家族とか、血縁とか関係なしに、

自分が必要とし、必要とされる場所を見つけて

自分の人生を生きていくのだなぁ。

そんな場所さえ見いだせず、

いまだ実家に、親に精神的依存してるあたし。

かなり、ヤバいかも。